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木という存在

森の中で大きな木に出会うと、
その存在感に圧倒されることがあります。

それは、私たちが生まれるよりはるか以前に芽を出し、
長い時間をかけて成長し、
そして私たちがいなくなった後も、
なお生き続けていくであろう存在だからかもしれません。

私たちが向き合っている木は、
そうした時間を生きてきた一本一本です。

同じ種類の木であっても、
育った場所や環境によって表情は異なります。
同じ原木から切り出された板であっても、
まったく同じものは二つとありません。

素直で扱いやすい木もあれば、
癖が強く、思うようにいかない木もあります。
しかし、その癖があるからこそ、
使い方や形によって、思いがけない魅力を見せることもあります。

私たちは、木を均一な素材として扱うことはしません。
一本の木が持つ個性や時間に向き合いながら、
その木にとって無理のないかたちを探していきます。

完成した姿だけでなく、
そこに至るまでの過程も含めて、
木と付き合っていると考えています。

木は、使われることで終わる存在ではありません。
時間とともに色が変わり、
艶が生まれ、
使う人の生活の痕跡を静かに受け止めていきます。

私たちは、
そうした変化も含めて、
木という素材の一部だと考えています。

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